ワードプレスでのサイト運営していく上で、パーマリンクの構造を「日付+投稿名」から「投稿名」に変更したいと感じている。しかし、正確な手順や影響を知らずそれが悩みとなっている方向けの記事となります。
変更前 sample.com/yyyy/mm/dd/post-name/
変更後 sample.com/post-name/
パーマリンク変更の方法や注意点、SEOへの影響などについて解説します。
サブドメインやサブディレクトリも合わせて変更する例をまとめてご紹介しますので、複数サイトを運営されている方にもおすすめです。
なお、リダイレクトについてはエックスサーバーを利用した手順でおこなっていきます。
パーマリンクとは
パーマリンクとは、ウェブサイト上の各ページや投稿など、特定のコンテンツに割り当てられた独自のウェブアドレスのこと。例えば、あなたがブログを書いていて、新しい記事を投稿した場合、その記事には固有のURLが割り当てられます。このURL全体が記事のパーマリンクです。
URLの末尾部分を「スラッグ」と言います。
![パーマリンク](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/03/plink-1-500x281.png)
パーマリンクはその名前が示す通り永続的なリンク。つまり、一度割り当てられたパーマリンクは変更されず、そのページや投稿が存在する限り同じままです。これにより、他のウェブページやユーザーがあなたのコンテンツに簡単にアクセスできるようになります。
ワードプレスのパーマリンク構造について
パーマリンクの構造を選択できる
ワードプレスではパーマリンク(スラッグ部分)の構造を下記の6種類から選べるようになっています。
- 基本
- 日付と投稿名
- 月と投稿名
- 数字ベース
- 投稿名
- カスタム画像
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/03/plink-2.png)
結論から言うと、「投稿名」一択です。
パーマリンクの構造は「投稿名」が推奨される
デフォルトでは、「投稿名」が推奨されるパーマリンク構造です。
理由は、シンプルでわかりやすいURLを提供するためです。
- 意味のあるURL
- 「投稿名」を使用することで、各投稿のタイトルがURLに直接反映されます。これにより、ユーザーはURLを見ただけでコンテンツの内容やテーマを推測することができます。
- SEO向上
- 意味のあるキーワードやフレーズを含むURLは、検索エンジンにとっても価値が高いとされています。
- ユーザーの利便性
- シンプルでわかりやすいURLは、ユーザーが記憶しやすく、手動で入力しやすいです。
- 柔軟性と互換性
- 「投稿名」のパーマリンク構造は、ワードプレスの標準的な構造であり、多くのテーマやプラグインがこの構造を前提として開発されています。
また、パーマリンクに日付やカテゴリーが含まれる場合には、以下のデメリットがあります。
パーマリンクに日付が含まれるデメリット
- リライトで投稿日を変更した際にURLが変わってしまう
- 最新情報に更新しても、URLに日付があることで古い情報と認識される
パーマリンクにカテゴリーが含まれるデメリット
- 途中でカテゴリー構成を変更した際にURLが変わってしまう
以上の理由から、「投稿名」を使用することでわかりやすく意味のあるURLを提供し、検索エンジン最適化にも貢献することができます。
ワードプレスでパーマリンクを変更する手順
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2024/05/perm-link-step.png)
ここからは具体的なパーマリンク変更手順について解説します。
流れとしては下記の3ステップで進めます。
- ワードプレスでパーマリンクを変更
- 301リダイレクト 大事!
- 内部リンクURL置換
ワードプレスでパーマリンクを変更
管理画面の「設定」→「パーマリンク」から変更します。
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/03/p-link.png)
「日付と投稿名」→ 「投稿名」
変更自体は一瞬で終わります。が…
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/07/1690683731298-150x150.png)
このままでは大変なことが起こってしまいます。
301リダイレクト/リダイレクトコードを取得
ここで終わってしまうとNOT FOUND(404)、つまりページが見つかりませんの嵐!!
古いURLにきたアクセスを新しいURLに転送する301リダイレクトが必要になります。
ちなみにリダイレクトには「301リダイレクト(恒久的)」と「302リダイレクト(一時的)」の2種類あり、ずっとここにリダイレクトしますという意味で301リダイレクトです。
サイトを開設後にSSL化(https化)した後にも同じように301リダイレクトをおこなっているはずですね。SEOにも大きく影響する部分なのでしっかりと設定しておきましょう。
この工程が一番重要なポイント。
プラグインか?.htaccessを使う方法か?
301リダイレクト(転送)する方法は2つ。
- プラグインを使う
- 「.htaccess」(ドットエイチティーアクセス)ファイルを使用する
プラグインを使う方法
一般的に「Redirection」を使用します。
- 簡単に操作できる
- リダイレクトしている間はプラグインを削除できない
今回プラグインを使用していなく未検証のため、具体的な設定は省略します。
.htaccessを使う方法
- プラグインに依存しない
- ファイルを編集するために高度な知識が必要
最大のメリットはプラグインに依存しないことの反面、デメリットは.htaccessファイルを編集するのに高度な知識がいるということ。リダイレクトコードの書き方について調べた結果、自分でコードが書けなくてもリダイレクトを生成できる便利ツールがあります。
リダイレクトコードを取得できるツール
パーマリンクの構造を変更したときにリダイレクトを生成してくれる素晴らしいツール。
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/03/301.png)
- サイトのURL
- サブディレクトリがある場合はディレクトリ名
- 古いパーマリンクの構造を選択(日付と名前)
この3ヶ所を入力してリダイレクト生成をクリックすると自動的にリダイレクトコードが生成されます。
RedirectMatch 301 ^/([0-9]{4})/([0-9]{2})/([0-9]{2})/(?!page/)(.+)$ https://turicco.com/$4
元のURLが/2022/01/01/some-page
のような形式で、4桁の年、2桁の月、2桁の日が続いていて、かつpage/
が後続していない場合、そのページ名部分(some-page
)を抜き出して、新しいURL https://turicco.com/some-page
にリダイレクトします。
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/07/1690628242196-150x150.png)
これはすごい!当サイトは3サイト分のリダイレクトコードを取得しました。
エックスサーバーで301リダイレクト/.htaccessに転送の記述をする
あとは.htaccessに転送の記述をします。
ここからは当サイトが利用しているエックスサーバーでの手順となります。
- ドメイン、サブディレクトリ→サーバーパネルから
- サブドメイン→ファイルマネージャーから
設定する場所に違いがあるので注意しましょう。また転送やアクセス制御など大切な内容を記述するデリケートな場所のため、設定時は細心の注意が必要です。
ルートドメイン、サブディレクトリの場合
エックスサーバーのサーバーパネルから行います。
- Step1エックスサーバー/サーバー管理にログイン
- Step2ホームぺージ:.htaccess編集をクリック
- Step3ドメインを選択し、.htaccess編集タブを開きます
- Step4リダイレクトコードを入力
既存のコードを消さずにリダイレクトコードを追加します。(先頭に)
サブドメインの301リダイレクトを設定
サブドメインの301リダイレクト設定は、 エックスサーバーのファイルマネージャーから行います。
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/07/1690684487352-150x150.png)
サーバー管理で設定してもサブドメインサイトのリダイレクトができなくてしばらく戸惑いました。
- Step1エックスサーバー→ファイル管理画面に入る
- Step2サブドメインの.htaccess編集画面を開く
①「ドメイン」→②「public_html」→③設定したい「サブドメイン」→④「.htaccess」→⑤「編集」をクリック(上部メニュー)
- Step3.htaccessを記述する
既存のコードを消さずに、リダイレクトコードを記述します。(先頭に)
301リダイレクトの確認
301リダイレクト設定はこれで完了です。
ページが変更した新しいURLへ正常にリダイレクト設定できているか動作確認しておきましょう。
内部リンク置換/プラグイン「Search Regex」を使用
最後の仕上げとして内部リンクのURLを置き換えます。
ブログカードの場合、リダイレクトが正常におこなわれていればクリックしてのリンクは動作するのですが、旧URLのままだとアイキャッチ画像と記事タイトルが取得できません。(NOT FOUNDと表示されていたような)
「Search Regex」はテキスト置換ができるプラグイン。
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/03/regex-1.png)
記事内に書かれている日付入りURL(パーマリンク変更前)を検索し、年月がない新URL(パーマリンク変更後)に置き換える作業をおこないます。
ただし、Search Regexを使っても一括で置換されずに残ってしまう事例があるので最終確認は必要です。
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/03/s-regex.png)
- 右側の記号∧をクリックし「正規表現」にチェックを入れる
- 検索:sample.com/[0-9]{4}/[0-9]{2}/[0-9]{2}
- 置換:sample.com
- 確認して検索をクリック
※sample.comのドメイン部分は自分のサイトに合わせてください
※他サイトの古い記事では|abc.com/[0-9]{4}/[0-9]{2}/[0-9]{2}|のように||で囲んで紹介されているケースもありますが、バージョンアップにより現在は必要ありませんのでご注意ください。
古いパーマリンク(スラッグ)をプラグイン「Slugs Manager」で削除
パーマリンクを変更後はデータベースに古いパーマリンク(スラッグ)が残っているので、裏の方をすっきりさせたいときはプラグインで削除できます。
古いスラッグを削除するプラグイン:「Slugs Manager」
使い方は簡単なのでSlugs Managerの使い方をご覧ください。
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/03/slugs-1.png)
体験段/プラグイン「Search Regex」に起因するアクシデント発生
当サイトでは以前、新たにサブディレクトリを作成したときにプラグイン「Search Regex」を使ってURL置換を試みたのですが、操作ミスがあったためか処理途中で画面がフリーズ。
サイトが壊れてしまった!!
嫌な予感は的中し…サイトが壊れるまでに至ってしまいました……
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/03/Screenshot_20221130-202355_1.png)
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/03/Screenshot_20221130-133019_1.jpg)
なんでもリビジョンを削除するために入れていたプラグインWP-Optmizeがエラーを起こしているとのことで、管理画面にも入れなくなったのでリカバリーモードでプラグインの削除を試みるも「削除できません」と…
それならばとFTPソフトから直接プラグインを削除。
そうしたらサイト画面がすべて真っ白に…
致命的なエラーのメールが立て続けに何通も届き手に負えない状態となりました。泣
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/07/1690683731298-150x150.png)
もうダメだ……
頼るべきはエックスサーバーのバックアップ
最終的に頼ったのはエックスサーバーの自動バックアップ。
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/03/Screenshot_20221130-150827_1.png)
半日ほどかかりその間は気が気じゃない思いで過ごしましたが、最終的にデータベースとMySQLの両方を復元することで無事にサイトが戻ってきました。
ブログ存続の危機からの復活、自動バックアップと復元も容易なエックスサーバーには感謝ばかりです。復元するには以前は有料(5000円)でしたが2020.9~現在は無料となっているのもありがたい限り。
これを機にもうひとつ入れていたバックアップ用のプラグインを削除し、サーバーバックアップに一本化しました。普段はなんとなく自動バックアップの存在を意識する程度でしたが、サイトが壊れるという不測の事態が起こったときに大切さを痛感する出来事となりました。
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/07/1690628242196-150x150.png)
「Search Regex」といった可塑性(失敗しても元に戻せない)のプラグインを使うときは慎重に、またバックアップは必須です!!!
パーマリンクの変更時の注意点
![イメージ画像](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/11/13.png)
SEOへの影響
パーマリンクを変更すると、検索エンジンにとってサイトの構造が変わったと認識され、それに伴っていくつかのポジティブなものやネガティブなものがあります。
ポジティブな影響
- キーワード最適化
- 新しいパーマリンクでより適切なキーワードを使うことができるので、検索エンジンがコンテンツを理解しやすくなります。
- ユーザーの理解
- わかりやすく短いパーマリンクは、ユーザーがサイト内のコンテンツを見つけやすくします。
ネガティブな影響
- リンクの変更
- 古いリンクが動作しなくなるため、リンクが失われランキングが下がる可能性があります。
- 検索エンジンの再インデックスの遅れ
- 新しいパーマリンクが反映されるまでに時間がかかることがあり、一時的にトラフィックが低下する可能性があります。
- 混乱やダウンタイム
- パーマリンクの変更が不十分だったりすると、検索エンジンやユーザーに混乱を引き起こす可能性があります。
パーマリンクの変更は慎重に行うべきで、適切に実施されればポジティブな影響がありますが、不注意な変更は逆効果になる可能性があります。
![](https://turicco.com/wp-content/uploads/2023/07/1690628323192.png)
基本的に、サイト開設時に設定したら二度と変更しないことが望ましいです。
変更後のリダイレクトの重要性
パーマリンクを変更した場合、以前のパーマリンクが既にインデックスされたり、他のサイトからのリンクが存在したりするかもしれません。そのため、新しいパーマリンクに変更した後も、古いリンクが動作するようにリダイレクト(転送)を設定することが重要です。リダイレクトを設定しない場合、次のような問題が発生する可能性があります。
- SEO価値の喪失
- 古いパーマリンクからのリンクが失われるため、新しいページのランキングが低下する可能性があります。
- 404エラーの表示
- 古いパーマリンクにアクセスすると、ページが見つからないという404エラーが表示される可能性があります。これはユーザーにとって不快な体験となります。
- 検索エンジンの混乱
- 検索エンジンは、リンクが失効しているページをクロールし続けることで、サイトの品質や信頼性に対する懸念を引き起こす可能性があります。
リダイレクトを設定することで、これらの問題を回避し、サイトのパフォーマンスを維持します。301リダイレクトを使用すると、検索エンジンに「このページは永久に移動しました」と伝えることができます。これにより、新しいパーマリンクにSEO価値が移行され、ユーザーがリンクをクリックした際に適切なページにリダイレクトされます。
パーマリンク変更Q&A
- Qパーマリンクは後から変更できますか?
- A
はい、一般的に、ウェブサイトのパーマリンク(永続的なリンク)は後から変更できます。ただし、変更する際にはいくつかの注意点があります。
当記事、パーマリンクの変更時の注意点を参照ください。
パーマリンクを変更する際には、これらの影響を考慮し慎重に検討する必要があります。
- Qパーマリンクに使える文字は?
- A
一般的に、パーマリンクに使用できる文字は、次のようなものです:
- 英数字 (A-Z、a-z、0-9)
- 英字(大文字および小文字)と数字は、パーマリンクに含めることができます。
- ハイフン (-)
- ハイフンは、単語の区切りや単語間の連結に使用されます。例えば、”my-post”のような形式です。
- アンダースコア (_)
- アンダースコアも一般的にパーマリンクに使用されますが、ハイフンよりも少し目立ちにくいです。
- ドット (.)
- ドットは一般的にドメイン名に使われますが、パーマリンク内でも使うことができます。
- スラッシュ (/)
- スラッシュはパスを区切るために使用されます。サブディレクトリや階層的な構造を示すのに役立ちます。
- アルファベット以外の文字
- 日本語、一部の特殊文字や記号は、URLエンコードされることによってパーマリンクに使用できますが、一般的には避けることが推奨されます。
パーマリンクはユーザーに分かりやすく。特殊文字や記号の使用は避け、代わりに意味のある単語やフレーズを使用することが推奨されます。
- 英数字 (A-Z、a-z、0-9)
まとめ
この記事では、パーマリンクの変更方法について解説しました。
当記事で解説した通り、SEOへの影響を考えると途中で変更するのは避けた方が無難です。
ですが、当サイトで実際にパーマリンクを変更したところ、その後3ヶ月の検索流入は下がることなく横ばいをキープ。
SEO評価も合わせてきちんとリダイレクトされています!
今回のパーマリンク変更は3サイト同時作業となり、サブドメイン、サブディレクトリと少し手順が違い戸惑うこともあったので、同じように悩んでいる方の参考になれば幸いです。
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