WordPressをインストールしたばかりだと
「まず何をすればいいの?」と迷うことがありますよね。
実は、最初にしっかりと初期設定をしておくことで今後のサイト運営がずっとスムーズになります。逆に言えば、ここをおろそかにすると「後で手間のかかる修正」「SEOで不利になる」といったトラブルに繋がることも…
また、初期設定と合わせて重要なのがサイトの土台となるレンタルサーバーの選定です。安定性や表示速度、安全性などが今後の運営に大きく影響します。
この記事では、WordPressを始めたばかりの方へ向けて、最初にやっておくべき設定を優先度別にわかりやすく解説します。加えて、初心者におすすめの人気レンタルサーバー「エックスサーバー」と「ConoHa WING」の特徴や選び方についてもご紹介。
順番に進めていけば、迷わずにWordPressサイト運営のスタートが切れます。
WordPressを始める前に|おすすめレンタルサーバー2選
WordPressブログを始めるには、まず「レンタルサーバー」と「独自ドメイン」の契約が必要です。ここでは、初心者にも人気の高いおすすめサーバー2社をご紹介します。
エックスサーバー(Xserver)
国内シェアNo.1の定番レンタルサーバー。多くのブロガー・企業に選ばれている高性能サーバーです。
メリット
おすすめプラン:スタンダードプラン
初期費用無料・月額990円〜
公式サイト:https://www.xserver.ne.jp/
ConoHa WING(コノハウィング)
GMOインターネットグループが提供する高速・多機能サーバー。初心者にもやさしいUIとコスパの高さが魅力です。
メリット
おすすめプラン:ベーシックプラン
初期費用無料・月額1331円〜(WINGパックでさらにお得)
どちらを選ぶべき?
比較項目 | エックスサーバー | ConoHa WING |
---|---|---|
表示速度 | 安定性重視 | 国内最速級 |
価格 | 標準的 | コスパ重視 |
ドメイン無料 | 2つまで(条件あり) | 2つまで |
管理画面の使いやすさ | 多機能 | 初心者向け |
バックアップ | 標準搭載・無料 | 復元有料 |
サポート | 電話あり | チャット・メール中心 |
- 安定性・安心サポートを重視したい → エックスサーバー
- コスパよく始めたい&初心者でも操作しやすい → ConoHa WING
【優先度:高】記事作成前に必ず設定しておきたい必須項目
常時SSL(https)化の確認と設定

WordPressサイトを公開する際に必ず設定しておきたいのが「常時SSL化(https化)」です。
SSL(Secure Sockets Layer)とは、サイトと閲覧者の通信を「暗号化」し、第三者による盗聴や改ざんを防ぐ技術。セキュリティ向上だけでなくGoogleもランキング要因のひとつとして評価しており、SEO対策やユーザーからの信頼性向上にもつながります。
https化
https化のメリット
- ブラウザ上で「保護された通信」と表示される(鍵マーク付き)
- Googleが公式にランキング要因のひとつとして評価
- フォームやコメント送信時の個人情報が安全にやりとりできる
https化されているかの確認方法
自分のサイトがすでにSSL化されているかは、次の2点で簡単に確認できます。
- サイトURLが「https://」で始まっているか
- アドレスバーに「鍵マーク」が表示されているか
http→httpsへのリダイレクト設定
SSLを導入後、「http://〜」でアクセスした場合も自動で「https://〜」に転送されるよう設定しておきましょう。これを行わないとURLが2重管理状態(SEO評価が分散)になる恐れがあります。
リダイレクト設定の方法(例:エックスサーバー)
リダイレクトの方法(例)
.htaccess
にリダイレクトコードを記述
SSL化、リダイレクト設定の具体的な方法は、以下の記事で詳しく解説しています。(エックスサーバー設定)
パーマリンク構造の設定(推奨:投稿名)

パーマリンクとは各Webページに割り当てられるURLのことです。WordPressでは「設定」→「パーマリンク設定」からURLの構造を自由に設定できます。

おすすめ構造:投稿名(/%postname%/
)
- シンプルでURLがわかりやすく、SEOにも有利
- 記事ごとに半角英数字で設定するのが基本
- →日本語(全角文字)を使うと、URLが自動でエンコード(変換)されて非常に長く・読みにくくなってしまいます。
一度公開した記事のパーマリンク構造を後から変更すると、リンク切れやSEO評価の低下といった問題が発生する恐れがあります。そのため、サイト立ち上げ初期に設定しておくことが重要です。
パーマリンクの変更による影響やSEO対策については、以下の記事で詳しく解説しています。
使用テーマの選定と初期設定

WordPressの「テーマ(外観テンプレート)」は、サイトの見た目だけでなく、操作性・SEO対策・表示速度といった機能面にも大きく影響します。
サイトの方向性や運営スタイルに合ったテーマを選ぶことが快適な運用の第一歩です。
無料テーマ vs 有料テーマの違い
比較項目 | 無料テーマ | 有料テーマ |
---|---|---|
コスト | 0円 | 5,000〜20,000円程度(買い切り・月額・年額) |
機能性 | 必要最低限(プラグインで補完可能) | デザイン・SEO対策・表示速度などが最初から充実 |
サポート・更新 | テーマによる(開発が止まることも) | 開発元による定期更新&サポートあり |
代表例 | Cocoon、Lightningなど | SWELL、AFFINGER、JIN、SANGO、THE THORなど |
初心者におすすめの無料テーマ:Cocoon
初期コストをかけたくない方には、無料で高機能な「Cocoon」がおすすめです。
カスタマイズ性が高く、アフィリエイトやブログ運営に必要な機能が一通り揃っています。困ったときの解決方法もネット上に豊富にあります。
有料テーマのメリット
本格的にブログ運営やアフィリエイトをしたい場合、有料テーマの導入を検討する価値は十分にあります。デザインの美しさや直感的な操作、SEO内部対策など、長期運営における効率と収益性に直結します。
- SWELL:シンプルで高機能、ブロックエディタ完全対応
- AFFINGER:アフィリエイト重視、高いカスタマイズ性
- JIN・SANGO:デザイン重視、初心者にも使いやすい
テーマの変更方法
テーマの変更はいつでもできます。変更方法は以下の通り。
- Step1管理画面から「外観」→「テーマ」へ移動
- Step2新しく使いたいテーマをインストール
- 「検索」→「インストール」
- 「テーマを追加」→「テーマのアップロード」→「ファイルを選択」
- Step3「有効化」をクリックして切り替え完了
変更時の注意点
- ウィジェットやメニュー構成、CSSカスタマイズなどがリセットされることがあります
- デザイン崩れや表示不具合が発生することもあるため、事前にバックアップを取るのがおすすめです
- 有料テーマの場合は、ライセンス購入&インストール方法が異なるため、マニュアルを必ず確認しましょう
- テーマは途中でも変更できますが、後から変更する場合はページデザインやブロック構造の再調整が必要になり、手間がかかることがあります。
セキュリティ対策の基本設定(ログイン保護・スパム対策など)

WordPressは世界中で使われている人気CMSである反面、攻撃対象にされやすいという側面もあります。サイトを立ち上げた直後に最低限のセキュリティ対策を行っておくことで、不正アクセスやスパム被害のリスクを減らせます。
管理者ユーザー名の見直し
WordPressのインストール時に作成する「ユーザー名」は、セキュリティ上とても重要です。
- 初期ユーザー名に「admin」や「test」などありがちな名称を使うと、総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)で狙われやすくなります。
- ユーザー名自体はWordPressの仕様上、後から変更できません。
- ユーザー名を変更したい場合は、新しく管理者権限のユーザーを作成し、古いユーザーを削除する必要があります。
変更方法(ユーザー名を変えたい場合)
- WordPress管理画面 > 「ユーザー」>「新規追加」で、新しいユーザー名を設定(権限は「管理者」)。
- ログアウトして、新しいユーザーでログイン。
- 旧ユーザーを削除する際、「すべてのコンテンツをこのユーザーに引き継ぐ」を選択。
表示名(ニックネーム)の変更
ユーザー名は変更できませんが、投稿者名などとして表示される「ニックネーム」は変更できます。
変更方法(ニックネーム)
- WordPress管理画面 >「ユーザー」>「プロフィール」。
- 「ニックネーム(必須)」に好きな名前を入力。
- 「ブログ上の表示名」で、表示したい名前を選択。

ニックネームと表示名をユーザー名とは別にしておくと、第三者に本来のユーザー名が知られにくくなるため、セキュリティ的にも有効です。
コメントスパム対策

WordPressサイトのコメント欄にはスパム投稿が頻繁に行われます。以下の方法で対策しておきましょう。
- プラグインによる自動フィルタリング
- 例:Akismet Anti-Spam(公式プラグインで信頼性高)
- コメント欄を無効化する
- 必要に応じて「すべての投稿でコメントを受け付けない」設定もできます。
設定手順:WordPress管理画面 >「設定」>「ディスカッション」>「新しい投稿へのコメントを許可」のチェックを外す
【優先度:中】記事投稿前に整えておくと安心な設定
一般設定|サイトタイトル・キャッチフレーズ・タイムゾーン・言語など

サイトの基本情報を入力しましょう。
WordPress管理画面の「設定」→「一般」で設定します。


- サイトタイトル
- 検索結果やタブ、SNS共有時にも表示される「サイトの顔」となる名前。ブログ名やブランド名を分かりやすく設定します。
- キャッチフレーズ
- サイトの簡単な説明やコンセプト。SEO的にも軽く影響するためキーワードを意識するのもおすすめです(※SWELLなど一部テーマでは非表示になる場合も)。
- 言語設定
- 日本語サイトであれば「日本語」を選択。これにより管理画面も日本語化され、テーマやプラグインも日本語対応のものが優先的に選ばれるようになります。
- タイムゾーン
- 日本で運営するなら「東京(UTC+9)」を選びます。これを誤っていると、記事の公開日時や予約投稿にズレが生じてしまいます。
- 日付形式/時刻形式
- 読者にとって読みやすい形式を選択。たとえば「2025年7月20日」「2025/07/20」「20/07/2025」などが選べます。
不要な初期コンテンツの削除
WordPressをインストールした直後には、いくつかのサンプルコンテンツやウィジェットが自動的に追加されています。これらはテスト用のもので、実際のサイト運営には不要です。そのままにしておくと、訪問者や検索エンジンに「準備中」「手入れが行き届いていない」といったマイナスの印象を与える可能性があります。
以下の初期コンテンツは、サイト公開前に削除しておきましょう。
コンテンツ名 | 内容 |
---|---|
メタ情報ウィジェット | サイドバーに表示される管理者向けリンク(ログイン、RSSなど)。訪問者には不要。 |
「Hello world!」投稿 | デフォルトのテスト投稿。 |
サンプルコメント | 「Hello world!」に付いているテスト用コメント。 |
これらを放置しておくと、検索エンジンや訪問者に「準備不足の印象」を与える可能性があるため削除しておきましょう。
メタ情報

「外観」→「ウィジェット」→「サイドバー」→「メタ情報」ウィジェットを削除

サンプルページ
管理画面「投稿一覧」→ 該当投稿を「ゴミ箱へ移動」

サンプルコメント
「コメント」→ 該当コメントを「ゴミ箱へ移動」

不要なプラグインの削除と整理
WordPressをインストールすると、最初からいくつかのプラグインが入っている場合がありますが、すべてのプラグインが必要とは限りません。使用しないプラグインは放置せず、セキュリティや管理の面からも削除しておきましょう。
初期状態で入っていることが多い不要プラグイン
プラグイン名 | 役割 | 削除してよい理由 |
---|---|---|
Hello Dolly | 詩を表示するだけのジョークプラグイン | 実用性がなく、初心者サイトには不要 |
Akismet Anti-Spam | コメントスパムの自動フィルター | コメントを使わないサイトでは不要。代替プラグインを使うことも多い |
TypeSquare Webfonts for エックスサーバー | モリサワフォントの表示 | 使用しない場合は無効化・削除でOK。表示速度改善にもなる |
削除手順
- WordPress管理画面にログイン
- 左メニュー「プラグイン」→「インストール済みプラグイン」を開く
- 削除したいプラグインを「無効化」したあと、「削除」をクリック
使っていないだけでなく、「今後も使う予定がない」プラグインは削除するのが基本です。無効化のまま放置すると脆弱性の温床になることもあります。
最低限導入しておきたい基本プラグインの追加
WordPressの機能を拡張する「プラグイン」は、必要最低限に厳選して導入するのがポイントです。
導入時の注意点
- テーマに含まれる機能と重複しないか要確認
- 例:CocoonやSWELLにはSEO機能が内蔵
- 入れすぎるとサイトが重くなる・不具合の原因になることも
- 信頼性のあるプラグイン(更新頻度・評価)を選ぶ
Google系サービスの導入(Googleアナリティクス/Search Console)
サイトを育てていくには、アクセス解析・検索パフォーマンスの可視化が欠かせません。Googleが提供する以下の2つの無料ツールはできるだけ早めに連携しておきましょう。
Google Search Consoleの登録
- 検索結果での表示回数・クリック率を確認できる
- インデックス登録リクエストや、エラーの検出・修正にも役立つ
- 導入時にはサイトの所有権確認が必要(HTMLファイルアップロードやmetaタグ設置など)
Google Analytics(GA4)の導入
- サイトに訪問した人の数、閲覧ページ、滞在時間、離脱率などを分析
- サイト改善・ターゲット分析に活用できる強力なツール
- WordPressでは、テーマやプラグイン経由でトラッキングコードを設定可能(例:SWELL設定画面、または「Site Kit by Google」使用)
この「優先度:中」の設定を済ませておくと、WordPress運営が格段にスムーズになります。公開後に困らないよう、できるだけ早めに対応しておくことをおすすめします。
【必要に応じて設定】運営スタイルに合わせたカスタマイズ
WordPressの初期設定では必須ではないけれど、ブログを見やすく・使いやすくするためにおすすめのカスタマイズがあります。
運営スタイルや記事数に応じて、必要なものから少しずつ整えていきましょう。
カテゴリーとタグの整理
- カテゴリー:記事のジャンル(例:釣り・キャンプ・DIYなど)ごとの大きな分類。
- タグ:記事に関連するキーワード(例:千葉、初心者向け、道具紹介など)で、補足的に。
最初はざっくり分けでOKですが、記事が増えてきたら見直して読者が目的の記事を見つけやすく整理しましょう。
グローバルメニュー(ナビゲーション)の作成
ブログの上部に表示されるメニューのことで、読者がよく見るページへの案内になります。
- 例:「ホーム」「カテゴリー一覧」「プロフィール」「お問い合わせ」など
- WordPress管理画面 →「外観」→「メニュー」で作成できます。
サイドバー・フッターのウィジェット整理
記事の横(サイドバー)や下(フッター)には、次のような内容を表示できます。
- 人気記事
- 検索フォーム
- カテゴリー一覧
- SNSリンク
- 広告
「外観」→「ウィジェット」から自由に設定できます。
あれこれ詰め込みすぎず、読みやすく使いやすい配置を心がけることが大切です。
お問い合わせフォームの設置
企業案件や読者からの質問などを受け取る窓口になります。
プラグイン「Contact Form 7」や、サーバーに備わっているフォーム機能を使えば簡単に設置できます。必要になったタイミングで導入すれば問題ありません。
プライバシーポリシー・免責事項ページの作成
広告を掲載する予定がある場合は、次のページを用意しておくのがおすすめです。
- プライバシーポリシー:個人情報の取り扱い方を明記
- 免責事項:記事の内容に関する注意点、責任の所在など
無料テンプレートをベースに、サイト内容に合わせて少し調整すれば簡単に作成できます。
プロフィール情報の入力(ウィジェット・プロフィールページ)
「このブログは誰が書いているのか」がわかると、読者も安心して読めます。
- サイドバーに簡単な自己紹介を表示
- プロフィール専用の固定ページを作っても◎
「ユーザー」→「プロフィール」や、テーマ設定から入力できます。
サイトマップの設置
読者用の「HTMLサイトマップ」と、検索エンジン向けの「XMLサイトマップ」があります。
- HTMLサイトマップ:訪問者用、ナビゲーションの補助として活用
- XMLサイトマップ:Google用、SEO対策として重要
必要に応じて「PS Auto Sitemap」や「XML Sitemaps」などのプラグインを使って設定しましょう。
OGP設定(SNSでの見え方を整える)
OGP(Open Graph Protocol)はSNSでシェアされたときの表示内容を設定する仕組み。
- Cocoonなどのテーマには、OGP設定機能が内蔵されています。
- テーマ設定内にあるOGP項目を確認しておきましょう。
まとめ
WordPressでブログを始めるときは、最初の設定がとても大事です。あとから変更しづらい部分もあるので、最初にしっかりと準備しておきましょう。
とくに「SSLの設定」や「パーマリンクの設定」「テーマ選び」は早めにやっておくと安心です。プラグインの導入やセキュリティ対策、アクセス数を調べるツール(Googleアナリティクスなど)も、できるだけ早めに入れておくのがおすすめです。
ブログのデザインや使いやすさは、あとから少しずつ整えていけばOK。この記事のチェックポイントを参考に、スムーズにWordPressデビューをスタートさせましょう!
Comment コメントはこちらへお願いします